精油には数十から数百種類もの有機化合物の芳香成分が含まれています。この成分がどれだけ入っているかが、精油の品質を左右します。
精油の品質を決める要素には以下のようなポイントがあります。
最適な気候、生育条件を満たしている。芳香成分は、温度や湿度、日照時間などの条件によって異なってきます。植物が育つ土地が農薬や化学肥料で汚染されていないこともポイントです。
最適な収穫時期や収穫方法を選んでいる。例えばラベンダーは開花しているときに収穫。一日のうちのいつ収穫するかも大事。
収穫地のすぐそばで精油を生産している。収穫した植物の香りを失うことなくすぐに蒸留することで輸送などで排気ガスにさらされるリスクが減り、高品質グレードが得られます。
低温、低圧でじっくり時間をかけて蒸留抽出している。最適な蒸留時間も植物によって異なります。例えばサイプレスは24時間。これを2時間短縮するだけで18-20種類の芳香成分が失われてしまいます。
コストダウンのため、高温、高圧短時間で時間を短縮して蒸留する業者も多い。この場合、100%純粋の精油であることには間違いないが、有効成分が得られないだけでなく、熱のダメージで化学成分は変化し、品質も劣化したものとなります。
また、オイルの量を増やすために最蒸留と何度か繰り返し蒸留される場合もあるそうで、当然効能は低く、品質の低いものになってしまいます。工業用ならよいかもしれませんが、アロマセラピーとして使用するのは避けるべきです。
■英国式とフランス式とドイツ式
アロマセラピーの精油の使い方は大きく3つのモデルがあります。
英国式→少量の精油を植物油で薄めて使おう!リラクゼーション♪マッサージとともにあーいい気持ち♪副交感神経のゆるみに注力かな。
フランス式→飲め!塗れ!(笑)内服推奨。植物油で薄めたとしても濃いめ。メディカルアロマなんて言われるように、効果の高さを追及してるのかな。そのためには、香りの有効成分の基準値が高かったり、たくさん入っている医療グレードがいいよね♪という考え。コスパ重視か?
ドイツ式→吸入に注力らしい。
他にアーユルヴェーダのインドでも、精油の塗布や内服の考えはあるみたい。
アロマの歴史の始まりと言えるアラブやエジプト時代には、薫香や香油ですが、治療や浄化などに使われていました。